私たち日本人は、四季の移ろいを「暮らし」の中に取り入れ、自然と共に暮らしてきました。
季節毎の創意工夫により、日本の伝統文化として長く培われてきました。
そんな長く培われた「日本の伝統文化」をもう一度再認識しながら現時代の生活感を取り入れた暮らし易い「日本の住まい」を提案しています。
信州に今も生き続ける骨太の「民家」に学び、現代技法を組み入れながら、3世代・100年生きつづける「自然の中の住まい」を信州の風土の中で、創造していきたいと思っています。
私たち日本人は、四季の移ろいを「暮らし」の中に取り入れ、自然と共に暮らしてきました。
季節毎の創意工夫により、日本の伝統文化として長く培われてきました。
そんな長く培われた「日本の伝統文化」をもう一度再認識しながら現時代の生活感を取り入れた暮らし易い「日本の住まい」を提案しています。
信州に今も生き続ける骨太の「民家」に学び、現代技法を組み入れながら、3世代・100年生きつづける「自然の中の住まい」を信州の風土の中で、創造していきたいと思っています。
正面から見た外観です。
正面の彫りの深い白枠のハイサイドライトは、1・2階へ通風と採光をもたらします。
左側の寝室ブロックと後退した勾配屋根の居間ブロックにより、立体感を強調しています。
正面葺き下ろしの切妻面は「信州の本棟造」をイメージ形態としたものです。
随所に「瓦」のパーツを使い、「和の要素」をちりばめています。
玄関を主玄関とクローク用玄関に分けてあります。
三世帯分のシューズもクローク用玄関に納まり、主玄関はいつもすっきり。
正面玄関から「格子戸」桟越に「サンルーム」を見たところです。
農家の土間的な「サンルーム」です。
式台がベンチ代わりにもなり、下足のままの「接客空間」
としても大変重宝です。
カシュー塗りの床框による1間の「タタミ床」仕様です。
壁面には十二分に収納を設けてあります。
地元の家具屋さん製作のフラットタイプの対面キッチンです。
人造大理石カウンターですが、メーカー品より随分安価に提供出来ました。
ムク材を多用しズッシリした造りです。
シャンプードレッサー用の大きな洗面ボールを埋め込んだ、
造り付けの洗面化粧台です。
サンルームのコーナーに取り付けた、ガラスボールの手洗いです。
左面の大型ガラス・ブロックから光を取入れています。
H19年5月竣工 木造2階 230㎡(高森町)
【 平面計画 】
○内と外が一体化の住まい…時として閉鎖も出来る。
風の流れ、熱の通り道を考慮した開放的な平面計画
○寝室以外の各部屋は季節・機能により多様に変化が可能…
家族と共に成長、三世代語り継ぐ住まい
○建具の開閉等により空間のボリュームをコントロール出来る
〈M邸 1F平面図〉※画像をクリックしますと拡大図面をご覧いただけます。
〈M邸 2F平面図〉※画像をクリックしますと拡大図面をご覧いただけます。
【 断面計画 】
○家族のふれあい、ぬくもりを感じる断面計画
○屋根勾配なりの吹抜天井を介し、光・熱・風のコントロールができる
○2階個室前の3尺スリット吹抜け空間により、1階からの熱の摂取・2階外気の直接導入
外部への視界が全て可能
○総2階又は単調な勾配天井ではない適度なボリューム感の外気を感じる吹抜空間
→ 光と風の中で暮らす
○ハイサイドライトから差し込む光の中を日々上下する階段室
○天井懐のない断面計画、木組をそのままアラワシした内部空間
→ 信州の木に包まれた「癒しの空間」
【 熱・エネルギー 】
○外部の熱エネルギーを素直に受け入れる
⇒ 南面の熱を昼間はサンルームとして利用
⇒ 夜間はダイレクトゲインとして熱を室内に放出
○炭ストーブによる吹抜を介しての2階までの一室化暖房
○温水源は薪ボイラーによるバイオエネルギーを使用
→ 自然エネルギーの住まい
○機械的な装置に頼らず、建築的な工夫により快適な「住まい」を創造する
○40イーストボード使用によるあたたかな外断熱の住まい
【 素材・形態 】
○信州産の桧・杉・赤松材に包まれた「やすらぎの木質空間」
木材の特性を熟知した適材の使い分け
・桧 … 土台、柱、床材
・杉 … 腰部板材
・赤松 … 梁、床材
○左官壁、石材、自然素材へのこだわり
→ 土に還る素材感
○地域素材を地域の職方の伝統工法により組み上げる
→ 地域の循環型経済の確立
伝統工法、文化の次世代への伝承
○地域文化を引き継ぎながら、現代工法、ライフスタイルを取り入れた3世代・100年先迄成長つづけるデザイン
瓦と金属葺が融合した切妻形態であり正面葺きおろしの切妻面は
信州の「本棟造」をイメージ形態としている。
○格式、形式にこだわった書院造りより、自由奔放・自然主義的で素朴な信州の数奇屋建築を創出している
障子や格子の組子、端部の処理等、細かな部分の納まりを大切にしている。